著作権について考えてみた

何かと騒がれておりますので、いま一度、確認した方が良かろうかと、3年ぐらい前に買った本ではありますが、分かりやすいのでご紹介。

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デザイナーのための著作権ガイド
http://www.honyaclub.com/shop/g/g12736620/
価格 6,264円(本体5,800円+税)
発行年月 2010年07月
判型 B5
ISBN 9784756240408

そういえば、デザイナーの受難だね、と、知人に言われたのですが、デザイナが具体的に何をしているかとかについて、世間様にあまり理解されていない感じがするというのは今に始まった事ではないかなあ、と、思います。
私も、幼い頃ですが、今でいえばグラフィックデザインをしていた父の仕事について他人に聞かれる時、どう答えたものか戸惑う、うまく伝えられない(そのことから自分の理解不足に気がつく)という経験が何度もありました。

そもそも、「デザイン」て、何だ。
その質問に答えるのも難しい。
なのに、それに従事する人としての「デザイナ」が何者かって言われると…..

ええと、著作権の話でした。

ところで。
著作権は、デザイナやクリエイタと言われるような職種の人だけに関わることではないというのは周知のことと思います。身の回りは誰かの「著作物」であふれかえっているといっても過言ではないと思います。

ところで、著作権が認められ「ない」ものの例を挙げることができますか?
有名なところだと、アイデアは著作物にならないとされています。どんなものが著作物になるのか?それをまず知っておかれるといいと思います。過去の判例が参考になります。判例データベースなるものがありました。

上記で紹介した書籍ではQ&A方式で事例が書かれており、判例も引用してあるので、分かりやすい上に詳しく書かれていました。

また、デジタル分野やクリエイティブコモンズについては、下記のような本もあります。

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デジタル時代の著作権
http://www.honyaclub.com/shop/g/g12753504/
価格 929円(本体860円+税)
発行年月 2010年10月
判型 新書
ISBN 9784480065735

目次から興味のある部分だけを読むのでもいい感じです。
ウェブに関することが書かれているというわけではないのですが、ウェブを含めた「デジタル」のものは本来の「著作物」として想定されていたものより新しく出てきたものなので、現行法がそれにどう対応して行っているか、同時に遅れているか、ということがわかります。ちょっと専門的かもしれませんが、一般向けに書かれているものなので、わかりにくくはないです。

著作権は、著作物が作られた瞬間から、登録や申請などを必要とせず発生するものとされています。子供の落書きでさえも、それが創作的に表現されたものでオリジナリティがあれば、著作物となる、と考えることもできます。
この本の中で著者が問題点とし指摘しているのは、著作権は作品を作り出しただけで「発生」し大きな権利を著作者に与える一方で、利用する側には著作者を探すコストも利用の際のリスクもすべて負わせているということが、制度的にバランスが悪い、という点です。私も、これにはなんとなく同意です。どうも、権利の方ばかりが主張されてはいないだろうか。
著作物を生み出すのは、創作者が努力をしていて、そこに敬意を払って権利があるのだから、という気分については理解できるのですが、そのことを、どんなものにも当てはめてしまっていいのか、と考えると、ちょっと行きすぎてやいないか。
上記の本の中で筆者は、著作物は登録制にして著作者などの情報は集約しておくべきではないか、権利を守って欲しい権利者は積極的に登録をし、そうでない場合の創作物はもっと自由に利用し社会に役立てるべきではないか、と個人的には、として意見を述べています。情報の集約という点では、音楽はこれを進めているように感じます。

個人的な意見だけれど、ものを作りだす「クリエイター」が自分が作り出したものについて権利を主張するとき、もしかして、「望む対価が与えられていない」という気分が根底にあるとしたら、正すべきはそっちなのかなあ、と考えてしまいました。裏を返せば、「デザイナーに頼んだ割に効果が上がらない」という発注者側のジレンマとも繋がるんですかね。そうでもないか。いやどうかな。

著作権は、本来文化を守るために考えられた、という点に一度立ち返って、どんな振る舞いが社会や文化のためになるのかを、それぞれの権利者が考え直してみるのもいいのでは、と思いました。

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